有限会社酸京クラウドのご紹介

有限会社酸京クラウドは、グループ創業の1970年以来、半世紀以上にわたってテレビ、映画、舞台、コンサート、イベントにおける特殊効果演出の第一線を走り続けてきました。元々は高圧ガス販売からスタートし、海外アーティストの音楽イベントへ演出を提供したことをきっかけに特殊効果事業を開始した、日本の特殊効果演出の黎明期から業界を支えてきた老舗企業です。
スモークや炎、キャノン砲、CO2演出など、観客の心を揺さぶる視覚効果を企画から現場での施工まで一貫して支えています。
同社が何よりも大切にしているのが「安心・安全・万全」という社訓です。火薬や高圧ガスといった危険物を取り扱うからこそ、妥協のない安全管理と確実な施工を徹底しています。安全を守りながら、観客の記憶に残る演出を実現することが酸京クラウドの仕事です。
現在は、同業他社とともに設立した一般社団法人日本特殊効果演出協会を通じて、業界全体の安全教育や技術向上、人材育成にも取り組んでいます。
一方で、従業員数は15名、バックオフィス(経理含む)は1.5名という少数精鋭の体制で運営されています。
特殊効果演出には、炭酸ガスボンベ、液化炭酸ガス、キャノン砲で使用する銀テープ、スモーク用の資材、火薬、機械部品、加工費、外部スタッフへの委託費など、多岐にわたる仕入れが発生します。
取引先は約200社あり、そのうち継続的に請求が発生するのは40〜50社ほどで、年に一度、あるいは数年に一度だけ取引する専門業者も少なくありません。
この専門性の高い事業を少人数で支えるため、バックオフィスの負荷を抑えながら、安定して継続できる管理体制を整えることが課題となっていました。

| 有限会社酸京クラウドの企業概要 |
| 事業内容 | TV・映画・CM・舞台・イベント等における特殊効果演出(スモーク、炎、キャノン砲、CO2等)および演出機材・資材の販売・レンタル |
| 社是 | 「安心・安全・万全」 |
| 独自の強み | 半世紀以上にわたる特殊効果演出の実績とノウハウ。火薬や高圧ガスなどを扱うための安全管理・施工力と、多様な演出を実現する企画・開発力。 |
| 企業規模 | 従業員数 15名 |
| Webサイト | https://sankyocloud.co.jp/ |
【課題】クラウド化後も残った、100件を超える支払先登録と個別処理
―サービス導入前に抱えていた課題について教えていただけますか?
本格的な経理改革に着手したのは2020年でした。
それ以前は、現場担当者がExcelで作成した見積書を紙で経理へ渡し、経理担当者がスタンドアローン型のシステムへ入力して請求書を印刷・郵送していました。仕入れ先から届く請求書はタイミングもバラバラで、請求書発行が毎月15日頃まで続くなど、月次決算を速やかに締めることが難しい状態でした。
そこで、2020年6月、マネーフォワードクラウドを導入し、販売・請求・会計業務をクラウド化しました。
しかし、仕入れ先から請求書が届いた後には、支払先の登録、内容確認、支払申請、社内承認、振込データの作成、銀行での振込手続きが必要でした。事業規模に対して取引先の数が多く、支払先の登録数は100件を超えていました。
毎月取引する会社だけでなく、年に一度、数年に一度だけ利用する専門業者もあります。取引が発生するたびに支払先情報を確認し、それぞれの条件や支払日に合わせて処理しなければなりません。
クラウド会計を導入してもなお、支払いに関する実務は、経理担当者の手元に残っていたのです。
この支払いに関する実務を改善するきっかけとなったのが、経理担当者の産休でした。新しい担当者を採用して、一から仕事を覚えてもらうのか。社内の別の担当者が引き継ぐのか。それとも、業務そのものを外部へ任せるのか。
採用する場合は、支払先の情報や確認方法、社内申請、承認、振込までの流れを教えなければなりません。その担当者が休職・退職すれば、再び採用や引き継ぎを行う必要があります。
そこで、新しい担当者を補充するのではなく、支払業務そのものを社内から切り離し、外部へ任せることを選びました。
【選定理由】既存の会計環境を変えず、支払い代行だけを任せられる柔軟性
―課題に対して解決策を探す中で、なぜクロスチェックを選んでいただけたのでしょうか?
マネーフォワードクラウドを導入していたため、新しい会計システムへ乗り換えるのではなく、現在の会計環境を維持したまま、請求書の受け取りや支払いに関する業務だけを任せられるサービスを探しました。
Googleで「支払い代行」「請求書 支払い代行」などと検索し、複数の事業者を調査しました。当時、支払い代行を提供していた2〜3社から実際に話を聞き、サービス内容や費用を比較しました。
その中からクロスチェックを選んだ理由は、自社の業務や状況に合わせて対応してもらえる柔軟性と中小企業でも利用を継続しやすい費用面でした。
中小企業の場合、会社の状況や業務の進め方が変わることがあります。その変化に柔軟に対応してもらえ、費用もリーズナブルだったことが導入の決め手でした。
また、クロスチェックを単なるシステムの提供会社ではなく、業務を一緒に整理できるビジネスパートナーとして選びました。
Crosscheck(クロスチェック)とは

様々な企業から届く何枚もの請求書を受け取って開封して確認する。1社1社に対して受領手続きをするのは、とても手間と時間がかかります。
クロスチェックなら、そんな各社からの請求書を1枚にまとめて、月1回だけ送付された書類を処理するだけで作業が終わります。送付するフォーマットは、紙でもデジタルでも、どちらでも可能。
無駄な作業を、月1回へ。

【導入サポートと運用】既存の管理方法を活かし、取引先や税理士を含めて移行を設計
―クロスチェックの導入は、どのように進めましたか?
支払業務を外部へ任せるためには、社内の処理方法を変えるだけでは不十分です。
請求書を発行する仕入れ先にも、新しい請求書の送付方法や宛先を理解してもらう必要があります。そこで、クロスチェックと協議しながら、これまでの業務フローを整理し、導入後の運用方法を検討しました。
社内だけでなく、顧問税理士法人とも事前に打ち合わせを重ね、会計処理や支払い後の確認まで含めて関係者間で認識を合わせたことで、導入から稼働までをスムーズに進められました。
取引先に対しては、新しい請求書の送付方法を案内する文書を用意し、自社のWebサイトにも案内を掲載しました。既存の取引先にはあらかじめ案内を送り、新たに取引を開始する会社に対しては、現場担当者から請求方法を伝えられる流れを整えました。こうした準備により、大きな反発が生じることなく、取引先を含めた移行もスムーズに進められました。
【導入効果】月約40件の個別処理がなくなり、支払いが「月1回」に
―導入後、業務はどのように変化しましたか?
現在、クロスチェックには、主に仕入れに関する請求書を任せています。
対象となるのは、炭酸ガスボンベや液化炭酸ガス、キャノン砲で使用する銀テープ、スモーク用の資材、火薬、機械部品、加工費、外部スタッフへの委託費など、毎月約40件の請求書を処理してもらっています。
導入前は、請求書ごとに内容を確認し、支払先を登録して、支払申請と承認を行い、1件ずつ振込手続きを進める必要がありました。
導入後は、対象となる請求書について、自社で個別に振込処理を行う必要がなくなりました。それぞれの仕入れ先へ支払う代わりに、毎月まとめられた金額を確認し、月1回承認して支払うだけで完結しています。
一方で、すべての支払いを移行したわけではありません。
年に一度、あるいは数年に一度しか発生しない取引や、特殊な処理が必要な支払い、クレジットカードによる支払いなど、一部は従来の会計環境に残しています。
まとめられる支払いは任せ、例外的なものだけを社内で処理する。自社の業務に合わせて役割を分けたことで、無理なく継続できる運用を実現しました。
また、支払業務を特定の担当者だけに依存しなくてよくなったことも、大きな変化です。支払業務をすべて社内に残していた場合、担当者が休暇取得、休職・退職するたびに、その代行者や後任者を配置し、取引先ごとの条件や支払日、社内申請、振込方法などを引き継ぐ必要があります。
クロスチェックの導入によって、支払業務の主要な部分を外部の仕組みで継続できるようになり、担当者が不在になった際の業務停止リスクを抑えられるようになりました。
私たちが目指しているのは、管理業務のために専任担当者を増やし続ける組織ではありません。定型的な業務は外部の専門サービスやシステムへ任せ、社内の人材は判断や調整など、自社で担うべき仕事に集中する。その先に、「管理部門ゼロ人でも経営できる状態」を見据えています。
【今後の展望】請求書データを経営の武器に。価格交渉やシミュレーションに活かす経理DXへ
―最後に、今後の展望をお聞かせください。
今後、クロスチェックに期待しているのは、蓄積された請求書データの分析です。
特殊効果演出で使用するガス、火薬、金属、石油由来の資材などは、原材料価格や為替、海外情勢など、さまざまな外部環境の影響を受けます。その影響は、時間差を伴って仕入れ価格に反映されます。
現在も、仕入れ先ごとの購入額を確認することはできます。しかし、「どの品目が、いつ、どれだけ値上がりしたのか」まで継続的に把握することは簡単ではありません。
今後、蓄積された請求書データから、仕入れ先ごとの取引額やランキング、品目別の価格変動を確認できるようになれば、仕入れ価格の変化をより正確に捉えられるようになります。
その情報を、仕入れ先との価格交渉や、原価を踏まえた経営シミュレーションに活用していきたいと考えています。
これまで支払いのために処理していた請求書を、仕入れや原価の変化を捉え、経営判断に役立てられる情報へ変えていく。
それが、酸京クラウドが考える経理DXの次の段階です。
エンターテインメントの現場で「安心・安全・万全」な演出を届け続けるためには、その舞台裏にある経営やバックオフィスにも、安定して継続できる仕組みが欠かせません。
酸京クラウドは、支払業務の効率化にとどまらず、蓄積されたデータを仕入れや原価の管理に活かし、次の経営判断につなげられるバックオフィスを目指していきます。

―お忙しい中インタビューのご協力ありがとうございました。
【最後に】整理できていなくても大丈夫
有限会社酸京クラウド様のように、仕入れ先が多岐にわたるため「支払期日がバラバラ」「紙の請求書が多くて振込作業に追われている」という課題を抱える企業は少なくありません。少人数のバックオフィスでこれらを力技で処理し続けることは、ミスや遅延のリスク、そして属人化を高めてしまいます。
現状、取引先リストや振込期日が整理できていなくても問題ありません。
クロスチェックは、請求書の整理から業務を改善し、毎月の振込を「月1回」に集約することが可能です。貴社の業務スタイルに寄り添いながら、負担のないバックオフィス体制づくりをサポートします。
まずはお気軽にご相談ください。

