請求書の送付状の書き方とは。記載項目や送付方法、注意点を解説
請求書を発送する際には、請求書だけを送付するのではなく、送付状と呼ばれる文書を添えるケースが一般的です。
送付状を封入せずに請求書を送付してもトラブルになることはありません。しかし、一筆添えることで取引先や顧客に与える印象をアップさせることができます。
では、請求書の送付状はどのような内容を記載すればよいのでしょうか。
今回は、請求書の送付状の書き方や記載すべき項目、送付方法などについて分かりやすく解説します。

01請求書の送付状が果たす役割
請求書を送付する際には、送付状を添付するケースが一般的です。しかしながら、送付状は必ず同封しなければならないというルールがあるわけではありません。では、なぜ送付状を添付する必要があるのでしょうか。まずは、送付状の役割から確認していきましょう。
送付相手に丁寧な印象を与える
請求書を送付する際には、直接、取引先や顧客と顔を合わせることはないため、挨拶や日頃の感謝などを伝えることができません。そのため、文書によって、時候の挨拶などを伝え、相手への敬意を示すのです。これが送付状の1つ目の役割です。
ビジネスマナーにのっとり、丁寧な言葉でつづられた送付状を同封することで、相手によりよい印象を与えることもできるでしょう。また、礼節を重んじた姿勢は信頼関係の構築にも影響を与える可能性があります。
繰り返しになりますが、請求書を送付する際にも送付状を必ず同封しなければならないというルールがあるわけではありません。しかし、請求書だけを送付すると、礼儀作法をわきまえていない会社というイメージを与えてしまうおそれがあるのです。
送付物の内容を知らせる
送付状の本来の役割は、いつ、誰が、誰に、どんな書類を、何部送ったのか、送付物の内容を示すことです。送付内容を示す送付状があれば、相手は中身を把握しやすくなり、同封物に不備がないかを簡単にチェックできます。また、送る側も封入時に同封物の確認ができるため、送付ミスの防止にも役立つでしょう。
02請求書の送付状に記載すべき項目
送付状の書き方には決まった形式はありません。しかし、送付状には「日付」「宛先」「差出人の情報」「表題」「挨拶文」「本文」「記書き」の項目を記載するケースが一般的です。それぞれの書き方についてご説明します。
日付
まず送付状の右上に、請求書を送付する日付を記載します。送付日は、書類を送付した日付を示す重要な項目です。送付年月日には、原則としてポストへの投函日(発送をする日)を記入するようにしましょう。
作成日と発送日がずれる場合は、発送日の日付に書き換えるのがマナーです。年の記載方法は、西暦、和暦のいずれを用いても問題はありませんが、請求書の表記と統一するとすっきりとまとまります。
宛先
左上の日付と同じ行ではなく、日付の1つ下の行に宛先を記載します。宛先は書面の左側に記載しましょう。
会社名、部署名、担当者名、敬称を記載するのが一般的ですが、会社名は省略せず、株式会社であれば(株)ではなく、株式会社と正式名称を書きます。また、担当者が不明の場合や会社・部署宛に送付する場合は「御中」の敬称を付します。
請求書送付時には、窓付き封筒を使用するケースが少なくありません。窓付き封筒とは、封入した書類の一部が外から見えるように設計された封筒です。窓付き封筒を使って郵送する場合は、宛先に郵便番号や住所も記載し、封筒の窓から宛先が表示される形にします。
差出人の情報
宛先を記載したら、書面の右側に差出人の情報として、郵便番号、住所、会社名、部署名、担当者名、電話番号、e-mailアドレスなどを記載します。送付した請求書の内容について不明点が生じた場合、相手がすぐに問い合わせできるよう、電話番号などの問い合わせ先を記載しておくことが大切です。
左に宛先、右に差出人の情報を記載しますが、必ず宛先のほうが上になるよう、差出人の情報を記載する際には改行を行う点に注意しましょう。
表題
中央には、太字または大きめの文字で表題を記載します。表題とは、文書のタイトルにあたるものであり、何の文書であるかを示す項目です。請求書を送付する際には「請求書のご送付」「請求書送付の件」「請求書送付のご案内」などと記します。
挨拶文+本文
フォーマルな文章は「頭語」「前文」「主文」「末文」「結語」の順に記載します。
頭語と結語は組み合わせが決まっており、請求書の送付状の文面では「拝啓」と「敬具」を用いるケースが一般的です。
拝啓の後には、季節に合わせた時候の挨拶を入れますが、ビジネスシーンでは季節を問わず利用できる「時下」を用いても問題ありません。この挨拶部分を「前文」といいます。前文の例としては、以下のような文面があります。
・拝啓 ○○の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
・拝啓 ○○の候、貴社ますますご隆盛のことと存じます。平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
・拝啓 時下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素より一方ならぬご厚情を賜り、深謝申し上げます。
前文の後には、本文を続けます。請求書の送付状では、請求書を送付する旨の内容が主文に該当します。振込期日など、補足事項がある場合なども、本文に記載するようにします。本文の最後には、末文と結語を入れて本文を締めくくりましょう。
記書き
記書きとは、ビジネス文書において、本文の後に重要な項目を箇条書きでまとめる形式です。中央に「記」と記載した後、必要情報を分かりやすく箇条書きでまとめます。箇条書きにまとめると視認性が高まり、相手に重要な情報を明確に伝える効果を期待できます。
請求書の送付状の場合は、請求書を何通送ったのか、送付部数を具体的に記載します。送付状以外にも同封した文書がある場合には、同封物の内容と送付部数を記載しましょう。
また、記書きの最後は「以上」で締めます。「以上」は右端に記載するルールです。
03請求書の送付状を作成するときの基本事項と文例
請求書の送付状を作成するときに知っておきたい基本的な事項と送付状の文例をご紹介します。
A4サイズ1枚で作成
請求書の送付状はA4サイズで作成するケースが一般的です。ただし、請求書にA4以外の大きさを使用している場合は、請求書のサイズに合わせる形で作成しましょう。また、送付状は簡潔で相手が読みやすい文面にし、1枚にまとめるように作成します。
送付物の内容が多く、1枚に収まりきらない場合は、箇条書き部分に「別紙参照」と記載し、送付物の内容を記載した別紙を添付します。
脱字や誤字を防ぐ
請求書はもちろん、送付状にも脱字や誤字がないよう、十分に注意をしなければなりません。特に、会社名や担当者の名前に誤りがあった場合、非常に失礼な行為となります。必ず送付前に誤字脱字のチェックを行うようにしましょう。
また、誤字脱字が見つかった場合、修正テープなどを使って訂正をしてはいけません。初めから送付状を作成し直し、誤字脱字がないことを確認した上で送付することが大切です。
メールで送付する際には送付状は不要
昨今では、郵送ではなくメールで請求書を送付するケースも増えています。メールで請求書を添付し、送付する場合には送付状を付ける必要はありません。メールで請求書を送付する場合は、メール本文内に送付状にあたる内容を記載します。しかしながら、メールの場合は頭語や結語などを用いる必要はなく、郵送で送付する場合に比べるとややカジュアルな文章でかまいません。
請求書の送付状の文例をご紹介
では、請求書の送付状に使用できる文例をご紹介します。
2026年○月○日
株式会社○○○○
経理部 ○○○様
株式会社□□□□
〒000-0000
東京都○○区○○町1-1-1
TEL:00-0000-0000
経理部 担当:○○
e-mail:○○○@xxxx.co.jp
請求書送付のご案内
拝啓
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
さて、このたびの納品について、下記のとおり請求書を送付いたしました。ご査収のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
記
・請求書(2026年○月分) 1通
以上
04請求書の発送方法と注意点
請求書を発送する際には、送付状を同封するだけではなく、そのほかの点にも気をつけなければならないポイントがあります。請求書送付時の注意点をいくつかご紹介します。
送付状は一番上に置く
郵送で送る場合は、請求書の上に送付状を重ね、封筒を受け取った相手が真っ先に送付状を目にするような状態で送付します。また、三つ折りにして送付する場合は、送付状と請求書を重ねて折るようにしましょう。
封筒には請求書が入っている旨を記載する
請求書を封入した封筒には表面に「請求書在中」と記載します。または請求書が入っていることを示すスタンプを押してもよいでしょう。封筒に請求書が入っていることを分かりやすく示すことで、封筒を開ける前に中身が請求書であることを伝えられるため、書類の紛失リスクを低減させます。
封筒は長形3号または角形2号を使用する
請求書を送付する際には、A4用紙を三つ折りにして封入できる長形3号と呼ばれるサイズを用いるケースが一般的です。また、請求書を折らずに送付したい場合はA4用紙をそのまま封入できる角形2号サイズを使用します。
色や素材に規定はありませんが、請求書を送付するため、中身が透けないやや厚手の封筒を使用します。また、封かん時にはフラップ部分と重なる箇所に「〆」や「封」のスタンプを押します。封字には、封筒が第三者によって開封されることを防ぐとともに、開封されていない状態であることを示す役割があります。
宛名を記載する際の注意点
窓付き封筒を利用する場合は、送付状に記載した宛先が封筒の窓からしっかり見える位置にあるかを確認します。また、宛先を手書きで記載する場合やラベルシールを貼付する場合などは、郵便番号、住所、会社名、部署名、担当者名に誤りがないかをチェックするようにしましょう。担当者が分かる場合には、担当者に「様」をつけますが、担当者が分からない場合は部署名に「御中」の敬称をつけて送付します。
なお、敬称を二重に使用することはありません。「御中」と「様」を重ねて使用するとマナー違反となります。担当者の個人名が分かっている場合は「様」を使用し、担当者が分からない場合のみ組織名に「御中」を使用するルールです。
請求書は宅配便で送付できない
請求書は信書に該当するため、宅配便で送ることはできません。郵便法および信書便法では、信書を「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、または事実を通知する文書」と規定しています。請求書のほか、領収書、見積書、申込書、契約書なども信書に該当するため、宅配便で送付することはできません。
郵便法および信書便法での規定に従い、特定信書便事業者、一般信書便事業者として認可を受けた事業者に配達を依頼するようにしましょう。
郵便料金の不足に注意
郵送する場合、貼付した切手の料金が不足していると差出人に返送されるか受取人に不足分の請求がなされます。差出人に返送された場合、送付のタイミングが遅れるため、相手に届くまでに時間がかかってしまいます。支払期日までの時間が短くなるため、支払処理が間に合わなくなるおそれや請求書の送付遅れによって月次決算などの処理に影響が出る可能性があります。
さらに、受取人に不足分の請求がなされた場合、相手に郵便料金を負担させることとなります。いずれの場合も相手に多大な迷惑をかけることとなります。請求書を発送する際には、事前にしっかり料金を確認し、不足が生じることのないように注意しましょう。
05まとめ
請求書を発送する際に同封する送付状の書き方をご紹介しました。送付状は請求書発送時に必ず添付しなければならない書類ではありません。しかし、送付状を同封することで相手により丁寧な印象を与えることが可能です。また、送付状によって内容物を把握しやすくなるため、分かりやすく丁寧な送付状は、取引先や顧客と良好な関係の構築に貢献します。
請求書の発送業務は非常に煩雑ですが、同時に請求書の支払業務にも手間がかかります。請求書の発行と支払業務は月末月初に重なるケースが多く、支払業務を外部に委託すれば経理担当者の負担を大きく軽減することが可能です。 株式会社クロスチェックでは、各社から送付される請求書を1枚にまとめ、請求書の受け取りと支払いを代行するサービス「クロスビリング」を提供しています。請求書に関わる手間を軽減したいとお考えの際には、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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